お悩みの内容
子どもの通う保育園より「溶連菌感染症が流行っていますので注意してください」とおたよりが来ました。どんな症状が出るのか、また予防の手だてがあるか教えてください。
回答
「A群溶血性レンサ球菌咽頭炎」いわゆる「溶連菌感染症」は、主にA群溶血性レンサ球菌を病原体とし、子どもがかかりやすく発疹が出る感染症です。溶連菌は基本的には一年中を通してあってもおかしくない病気です。感染すると、2日から5日の潜伏期間の後に発症し、突然38度以上の発熱、全身倦怠感、喉の痛みなどが現れ、しばしば嘔吐を伴います。また、舌にイチゴのようなぶつぶつができる「イチゴ舌」の症状が現れます。まれに重症化し、全身に赤い発疹が広がる「猩紅熱」になることがあります。
溶連菌感染症は、発症者の咳やくしゃみなどによる「飛沫感染」、細菌が付着した手で口や鼻に触れることによる「接触感染」によってうつります。予防のためのワクチンは、まだ実用化されていませんが、予防には手洗い、咳エチケットなどが有効です。
溶連菌感染症について詳しくはこちら
溶連菌感染症について動画で解説
出典:特別番組「知ってなっ得!感染症の予防 Vol.5 『発疹をともなう感染症』」
(医療監修:川崎医科大学 小児科学教授 中野貴司氏 協力:国立感染症研究所 感染症疫学センター第三室長 多屋 馨子氏)
(医療監修:川崎医科大学 小児科学教授 中野貴司氏 協力:国立感染症研究所 感染症疫学センター第三室長 多屋 馨子氏)